スマートオフィス化に伴い注意すべき点の一つは、セキュリティです。従業員が柔軟な働き方を実現できる一方で、情報漏えいのリスクやオフィス内への不正侵入に気づきにくいリスクなどが増加します。また、セキュリティに高い基準や規制を設けている国がある反面、一部の国では緩やかな基準が適用されているため、スマートオフィスの導入を計画する際には、各国の法規制を満たすだけでは不十分な場合があります。セキュリティ意識が低い国では、サイバー攻撃やハッキングの標的とされやすい傾向があるため、セキュリティリスクに対する適切な対策も考えなければなりません。
スマートオフィス化に伴って導入されるツールにおいても、情報漏えいや不正アクセスのリスクが発生します。ツールの導入時には、十分なセキュリティ対策を講じる必要があります。
一つの選択肢として、SaaS(Software as a Service)など、自社でのセキュリティ対策が不要なツールを採用することが挙げられます。自社でセキュリティ対策に掛けられるリソースが限られている場合、SaaSの採用は有益な選択肢となるでしょう。また、自社内にセキュリティに関する対応ができない場合、専門的な知見を持つ企業に相談することも有効です。
さらに、SaaSを利用する際にも以下のセキュリティリスクに対策する必要があります。
- 社外からSaaSへアクセスする際に、盗聴やのぞき見をされるリスクがないか。
- SaaS運営会社からの情報漏洩のリスクはないか。
- 不正なメールへの対処など、標的型攻撃などへの対策は十分か。